竹野はる / Sunny ✎Webライター✎

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「一人っ子はかわいそう」はもう古い。本当はすごい選択一人っ子のリアル

 

「一人っ子なんてかわいそうだし、わがままに育つ」

 

一人っ子に対して、ネガティブなイメージを持つ人もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし最近では、あえて一人っ子を選択する「選択一人っ子」が注目されています。一人っ子は一人っ子なりに、たくさんのよい面があるからです。

 

本記事では、一人っ子を選択した筆者が、一人っ子を選択した理由やメリット・デメリットについて、自身の体験談を含めて紹介します。不安を抱きながら一人っ子を育てている親御さんの参考になれば幸いです。

 

 

一人っ子を選択した理由

 

一人っ子の子育てに迷いや不安を抱いている人にとって、他の人が「なぜ一人っ子を選択したのか」の理由は気になるでしょう。

ここでは、どのような理由で一人っ子を選んでいる場合が多いのかを紹介します。あなたの悩みの内容も、どれかに当てはまるのではないでしょうか。

 

経済的に二人も育てられない

 

内閣府による平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査によると、中学卒業までの子育て費用は約1,900万円かかるとの結果が出ています。義務教育後に高校や大学に進学すれば、さらに費用が必要です。

 

子育てには非常にお金がかかります。自分達の老後のお金も貯めておかなくてはなりません。しかも増税や物価上昇などで厳しいご時世、さらに経済的負担が増える可能性もあります。経済的に余裕がなく、一人っ子を選択する場合が多いのです。

 

参考:内閣府政策統括官(共生社会政策担当)|平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/cyousa21/net_hiyo/pdf/gaiyou.pdf

 

一人育ててみて二人の子育ては無理 だと思った

 

子育ては、体力的にも精神的にも大変な面が多いです。例えば、子どもの夜泣きで満足に眠れなかったり、自分の時間を充分に取れなかったりします。

 

またワンオペとの言葉があるように、一人で育児を担う人も多いでしょう。一人で抱え込み、知らず知らずのうちに心身を蝕んで病気にかかるケースもあるのです。

 

子どもはとても愛しく尊い存在です。子育てをしながらそう感じる親御さんも多いでしょう。

 

一方で、つらかった育児の経験は二度とできないとの想いから、一人っ子の選択に至る場合があります。

 

自分はもう一人欲しいけど夫に反対された 

 

自分はもう一人子どもを授かりたいけれど、夫が首を縦に降らないケースです。夫が反対するのにもさまざまな理由があります。

 

たとえば妻よりも夫の方が、経済的な不安を感じていて反対する場合です。また一人目を育てている妻の様子をみて、二人目はやめた方が家内安全になると考えるケースもあります。

 

夫の母親が裏で糸を引いている場合もあるでしょう。夫の母親が何らかの理由で反対し、言いくるめられた夫自身が反対するマザコンパターンです。

 

努力したけど授からなかった

 

夫婦ともに二人目を希望し、自らタイミング法をしたり病院へ不妊治療に行ったりと、努力したけれど授からなかったケースです。

 

二人目を希望している夫婦の場合、二人目を諦めて選択一人っ子と決断するのはかなり勇気がいるでしょう。一人目は授かっているため授からないわけがないと思い、なかなか諦められないものです。

 

一人っ子でいこうと決めたとしても、やっぱり二人目がほしいと思うなど決意が揺らいでしまう場合も少なくありません。

 

 

選択一人っ子にするのメリット

 

ネガティブな面ばかり取り上げられる一人っ子。一人っ子といえば「わがまま」との言葉を連想する人も多いでしょう。

 

しかしあまり知られていませんが、一人っ子にはよい面がたくさんあるのです。

 

ここでは一人っ子を選択した場合のメリットを紹介します。メリットを知れば一人っ子である後ろめたさが、軽減するかもしれません。

 

子どもにしっかり向き合える

 

一人っ子の場合、親が子どもにしっかり向き合えるのが特長です。「下の子の世話が大変で、上の子が放ったらかしになっている」「上の子の習い事が忙しくて、下の子は何もやらせられない」など、後ろめたさを感じることはないでしょう。

 

また一人っ子は、両親からたっぷり愛を注がれ育てられています。自分だけと向き合ってくれるのが当たり前の状況で育つため、情緒が安定したり行動が落ち着いたりする子が多いのです。

 

子どもにお金をかけられる

 

一人っ子の場合は、世帯の収入・資産状況にもよりますが、子どもに掛けられるお金が多くなる傾向にあります。

 

前述した通り、子どもを育てるにはお金がかかります。子どもが複数いれば、人数に比例して子育て費用も増えるのは当然です。

 

一人っ子であれば、習い事や進学など、教育費にお金を掛けやすくなります。「まだ下の子にお金がかかるから、あなたは公立にいって」など、複数の子どもがいる家庭と比べると、進路を制限しなくてもよいでしょう。

 

ゲームやおもちゃ・洋服など、子どもが欲しいものを値段によって躊躇する必要はありません。子どもにお金をかけられる分、子育て環境もコントロールしやすくなります

 

自分に余裕ができる

 

一人っ子の子育ては親の余裕を生みます。まずは金銭面の余裕です。子どもにお金がかかるから、自分の服を買わなかったり美容院に行くのを我慢したりする必要がなくなります。

 

またお金だけではなく、比較的時間に余裕を持ちやすい傾向にあります。子育ても一人にじっくり向き合えるため、心にゆとりをもてるでしょう。

 

お金・気力・体力ともに自分でコントロールしやすくなります。周りからみても一人っ子を育てている親は、どこか余裕があるようにみえるのです。

 

兄弟のデメリットがない

 

兄弟がいれば、一緒に遊んだり助け合えたりするメリットがあります。一方で兄弟がいるからこそ起こるトラブルがあるのも事実です。

 

たとえばケンカです。おもちゃを取った取られた・順番を抜かした抜かされたなどがあります。小さなうちは仕方がないかもしれませんが、大きくなってから親の介護問題や遺産相続などでトラブルが起こる可能性もあるのです。

 

兄弟が不仲になったり争ったりする姿は、親としてつらいものがあります。しかし一人っ子の場合は、不仲や争いごとなどのトラブルが起こったり兄弟がいるデメリットを受けたりする心配がないでしょう。

 

選択一人っ子の筆者が体験した、一人っ子のデメリット

 

筆者の子どもは選択一人っ子です。一人っ子を選択した理由はさまざまですが、ひとつは「二人目は欲しいけれど、一人目が大好きすぎて二人目を可愛がれなかったらどうしよう」との不安からでした。随分悩みましたが、結局一人っ子を選択しています。

 

今では一人っ子のメリットを存分に味わいながら、楽しく生活できているため選択一人っ子にしてよかったと思っています。

 

しかしそんな私でも一人っ子のデメリットや洗礼を受け、嫌な思いをした経験があります。デメリットや洗礼は、何といっても周りから色々言われる点でしょう。以下、私が実際に周りから言われた言葉を紹介します。

 

  1. 一人っ子はかわいそう
  2. 1人しか育ててないのに、余裕があってずるい
  3. 作り方下手なんじゃないの
  4. ○○さんは一人っ子だから自分勝手

 

1はあいさつ代わりによく言われるため、たいして気にもしていません。2は「少子高齢化に複数の子どもを育てて大変な思いをしているのに、優雅な一人っ子の親が許せない」というやっかみの気持ちから出る言葉です。  

 

3は公園ではじめて会った気さくなおじいさんにいわれました。セクハラ発言です。最後の4はつい先日、子どもの個人懇談会で担任の先生からいわれた言葉です。耳を疑いました。

 

今までの日本の社会背景から、まだまだ色々と言われる一人っ子。しかし何事も違った側面を持っているものです。周囲は気にせず、一人っ子親生活を楽しみましょう。

 

 

まとめ

 

「一人っ子はわがまま」「一人っ子はかわいそう」

 

一人っ子に対するネガティブなイメージは、まだまだ根強い傾向にあります。しかし経済的な問題や不妊など、さまざまな理由で一人っ子を選択する人が増えているのも事実です。

 

一人っ子だからと周りから色々と言われる場合もありますが、一人っ子はプラスの面も多く、親も子どもも満たされる要素が盛りだくさんです。

 

積極的に一人っ子を選択した方も、欲しかったけれど授からなかった方も、一人っ子の子育て特有の悩みがあるでしょう。本記事が少しでも悩みを軽減させられれば幸いです。

特別養子縁組で子どもを育てたい!斡旋団体を介して子どもを授かるまでの過程

 

子どもが欲しくても授からず、不妊治療を受ける夫婦は年々増加傾向です。

しかし不妊治療を受けたからといって、必ずしも妊娠できる確約はありません。治療が長期化しても止め時が分からず、心身や金銭面の負担が膨れ上がっていく人も少なくないのです。

 

一方で近年では、「特別養子縁組」で子どもを授かるケースが増えています。何らかの理由で子どもを授かれない夫婦が、妊娠以外で子どもを育てる選択肢として注目されているのです。

 

本記事では特別養子縁組で子どもを授かった経験のある筆者が、斡旋団体を介して特別養子縁組で子どもを授かる過程を紹介します。少しでも特別養子縁組に興味のある方は、参考にしてください。

 

参考:厚生労働省 「特別養子縁組制度・里親制度」啓発リーフレット

https://www.mhlw.go.jp/content/001043834.pdf

 

 

特別養子縁組は実親が育てられない子どものための制度

 

特別養子縁組は生みの親と一緒に暮らせない子どもと、子どもを育てたいと望む夫婦が法的に親子関係となり、子どもが生涯にわたり安定した家庭で生活を送るための制度です。生みの親とは法的な親子関係が解消され、戸籍上も育ての親の実子となります。

 

自分だけを見てくれる特定の大人の存在が必要な時期に、虐待や貧困などの理由で親と暮らせない状況の子どもはたくさんおり、ほとんどは乳児院児童養護施設で生活しているのです。施設の職員は一生懸命子どもに愛情を注いでいますが、愛着の形成には限界があります。

 

人間は特定の大人と愛着を形成し、生きる土台を作ります。しかし特定の大人の存在がない場合、生きる過程においてさまざまな障害にぶつかる可能性が高いのです。

 

特別養子縁組は子どものための制度です。子どもがほしい大人のための制度ではないのを理解する必要があります。

 

しかし親を必要とする子どもと、子どもを望む夫婦の双方が幸せになれる制度ともいえるでしょう。



参考:こども家庭庁 「特別養子縁組制度について」

https://www.cfa.go.jp/policies/shakaiteki-yougo/tokubetsu-youshi-engumi/

参考;こども家庭庁 「知っていますか 特別養子縁組制度」

https://telling.asahi.com/telling/extra/tokubetsuyoshiengumi/

参考:厚生労働省 令和4年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 一時保護所職員に対して効果的な研修を行うための調査研究https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/pdf/column/opinion/detail/202304_mhlwkodomo_another21.pdf

 

特別養子縁組で子どもを授かる2つのパターン

 

特別養子縁組で子どもを授かる方法は、大きく分けて2つあります。民間の斡旋団体と児童相談所を介して行うパターンです。また親戚の子どもを譲り受けるなど、身内を介する例も稀にあります。

 

ここでは斡旋団体と児童相談所特別養子縁組について確認しましょう。

 

民間の斡旋団体に養親として登録する

 

民間の斡旋団体を利用するには、団体に養親として夫婦で登録する必要があります。斡旋の過程は、どの団体も大まかには同じです。

 

しかし夫婦の年齢制限や利用料・里親登録が必要か否かなど、団体の方針が自分たち夫婦に合っているかなど、異なる点も多くあります。しっかりと調べて、登録をするのがおすすめです。

 

また寄付ばかり求めてくる・お金を払ったら音信不通になったなど、トラブルに合う場合もあります。平成28年法律第110号の、民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童保護等に関する法律に、定める許可を受けた団体を選ぶようにしましょう。

 

厚生労働省やこども家庭庁のホームページから簡単に確認できます。

 

参考:厚生労働省 「養子縁組あっせん事業者一覧(令和4年4月1日現在)」

https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000820987.pdf

参考:こども家庭庁 「特別養子縁組制度について」

https://www.cfa.go.jp/policies/shakaiteki-yougo/tokubetsu-youshi-engumi/

 

児童相談所で里親研修を受けて里親になる

 

児童相談所で里親研修を受けて里親登録をしたのち、子どもを迎え入れるケースです。里親として登録するには、数回の講義と乳児院や養護施設での実践研修を受ける必要があります。研修の日程を調整したりレポートの提出があったりと、ハードな面もあるでしょう。

 

里親には養育里親・専門里親・親族里親・養子縁組里親の4種類があり、特別養子縁組を希望する場合は4つ目の養子縁組里親になる必要があります。

 

また民間の斡旋団体との一番の違いは、費用面でしょう。斡旋団体は程度の差はあれど、費用がかかります。

 

一方で児童相談所の場合、費用は必要ありません。家庭裁判所の審判がおり入籍し実子となるまでは、里子扱いのため里親に養育費用が支給されるのです。

 

参考:厚生労働省 「里親制度」のサイト内に掲載された特設サイト「広げよう里親の輪」

https://globe.asahi.com/globe/extra/satooyanowa/

 

 

特別養子縁組を行う民間斡旋団体を介して子ども授かるまでの流れ

 

費用負担がないため、児童相談所からの斡旋を考える夫婦は多いです。漏れなく筆者も、最初は児童相談所からの斡旋を考えていました。

 

しかし斡旋まで時間がかかる自治体も多く、時間的な問題から、民間団体を選択する夫婦もたくさんいます。

 

ここでは民間斡旋団体を利用した場合の、子どもを授かるまでの流れを確認しましょう。

 

 斡旋団体を探し、必要書類を送る

 

「条件が合っている」

「理念に共感した」

「ここにお願いしたい」

 

ホームページやパンフレットを見て自分たちに合っていると感じた団体があれば、まずは必要書類を送ります。

 

書類選考としている団体も多いため、丁寧に心を込めて作成しましょう。年齢や年収・子育て環境などを総合的に判断して、次の面談に進むかどうか判断されます。

 

また書類選考の前に説明会を行っている団体もあるため、不安のある場合は参加し詳しい話を聞くとよいでしょう。

 

養親に適しているか面接を受ける

次は面接です。実際に会場に行く場合もあれば、遠隔で行う場合もあります。書類選考では分からなかった、人柄や考えなどを詳しく聞かれます。

 

「こんなに年収があるのに、どうして預金かこれだけなのか」

「迎えた子どもに障害や病気があったらどうするか」

「ご主人は子育てを“手伝う”感覚でいるように感じられる」

 

面接ではさまざまな角度から、ありとあらゆる質問をされます。厳しい指摘をされる場合もありますが、特別養子縁組が子どものための制度だからでしょう。

 

また前項で紹介した説明会を、面接と一緒に実施する団体もあります。

 

社会的養護が必要な子ども達を受け入れるための研修に参加する

 

面接に通過したら、より詳しい研修に参加します。ここでは、養育里親のテキストを用いて研修をすすめる団体もあり、特に虐待や愛着形成の部分は重点的に行う項目です。

 

また子どもの障害や病気についてもかなり詳細に学びます。障害や病気のある子どもを迎えるのが不安な場合は、現時点で辞退するように繰り返しいわれるのです。

 

特別養子縁組は子どものための制度です。大人の都合で子どもを選ぶなどできません。ここでも養親の適正が試されるのです。

 

子どもを受け入れられる環境かどうか判断するため家庭訪問を受ける

 

子どもを受け入れられる環境かどうか判断するために、団体の職員さんが家庭訪問にきます。子どもを迎えたらどこにベビーベッドや布団を置くか、危険はないかなどを確認し、必要に応じてアドバイスをしてくるのです。

 

また沐浴の場所・ミルクの作り方など、実際に行う場所で実践指導をする場合もあるでしょう。さらに実際に子どもを迎えたときの手続きの仕方や病院の確保など、地域や子どもの状況によって異なる場合もあるため相談するとよいでしょう。

 

ここまでこれば、あとはマッチングの連絡を待つばかりです。いつ連絡がくるか分かりません。家庭訪問の翌週に連絡がきたと聞いたことがあります。ちなみに筆者は、家庭訪問の約3カ月後にマッチングの連絡がありました。

 

そのため事前に職場などにも話しておく必要があります。

 

子どもを授かる

 

「お願いしたい子どもがいます」

マッチングの連絡は何の前触れもなく、突然やってきます。電話やメールなど、連絡方法も団体によってさまざまです。

 

連絡が出産予定の数日前の場合もあれば、生まれた後の場合もあります。数日前に連絡があればよいのですが、急を要する場合もあるのです。待機の期間に入ったら、必要最低限の迎え入れる用意をしておいた方が安心でしょう。

 

子どもを迎えるのも、迎えに行くパターンと団体職員さんが連れてきてくれるパターンとあります。また受け渡しのときに実親に会える場合もあるでしょう。

 

迎えた後は家庭裁判所に申し立てを行い、監護期間を経て審判がおりれば戸籍上も実子となります。そうすれば名実ともに親子になるのです。

 

児童相談所経由で子どもを授かる場合の流れ

 

児童相談所から子どもを授かる場合も、民間団体と流れは同じです。研修を受けて里親となり待機します。待機中に連絡があれば子どもを迎えて、子育てがスタートです。

 

子育て中は児童相談所の職員が、しっかりと気にかけてくれます。また児童相談所自体が行政機関のため、役所の手続き方法なども的確にアドバイスしてくれる傾向にあります。

 

しかし児童相談所からの斡旋は、順番がなかなか回ってこなかったり、地域差があったりする現状があります。養子縁組里親の実績がない自治体もあるほどです。児童相談所での斡旋を考えている場合は、住んでいる地域の実績を確認してからにしましょう。

 

参考:平成30年度福祉行政報告例「里親数及び里親に委託されている児童数・都道府県ー指定都市ー中核都市別」政府統計の総合窓口 e-Stat からダウンロード可能)https://familybasedcare.com/wp-content/uploads/2020/12/9c7189dc2efe18a2a92b4b94344cb6c5.csv

 

特別養子縁組で子どもを迎えた筆者直伝。登録に至るためのアドバイス

 

特別養子縁組で子どもを迎えたい」

そう考える夫婦も多いでしょう。しかし斡旋民間団体は、登録基準が厳しいといわれています。なおかつ登録基準を明確に記している団体はなく、総合判断で合否を決めているのです。

 

たとえば貯金です。団体職員さんから直接聞いた話によると、若い夫婦が貯金が少ないのは分かるけれど、年配の夫婦で貯金が少ない場合は理由を確認するそうです。

 

不妊治療で使ってしまったのか」

「その貯金額は適正なのか」

「年収がこれくらいだから貯められる見込みがあるか」

これらの質問で、養親として適性をはかります。

 

また持病には注意が必要です。特に精神疾患を患っていた過去があると、非常に心配されます。産後うつがあるように、産んでいなくても産後うつの状態になる場合も充分考えられるからです。

 

元気に子育てをするためにも、心も身体も健康でいられるように努めましょう。持病があったとしても「子育てに支障なし」とした医師の診断書を提出すれば安心です。

 

 

まとめ

 

現代は不妊治療を受ける夫婦が増えており、比例して特別養子縁組が注目されています。

 

特別養子縁組を必要とする子どもは、自分だけを見てくれる特定の大人の存在がありません。特別養子縁組は子どものための制度ですが、特定の大人の存在がない子どもと子どもを望む不妊の夫婦の双方が幸せになれる制度ともいえます。

 

特別養子縁組で子どもを授かるには、いくつかのパターンがありますが民間の斡旋団体への登録は方法のひとつです。筆者が特別養子縁組で子どもを迎えたときよりも、斡旋団体の数は増えています。

 

どの団体も子どもを迎える流れは大きく変わりませんが、団体の理念や基準など異なる点も多いです。自分たちに合った団体を見つけるとよいでしょう。

 

本記事が家族を必要とする子どもと、子どもを望む夫婦の橋渡しとなり、ステキな家族の誕生のきっかけとなれば幸いです。

介護職の人間関係は複雑?人間関係を良好に保つ方法と耐えられなくなった場合の対処法



「介護職に興味はあるけれど、人間関係が悪いのは本当なのだろうか」

「介護職で人間関係に悩んだら、どうすればいいのか」

 

現在の日本は超高齢社会です。それに伴って介護職の需要はますます高まりをみせ、現在の介護職は安定産業ともいわれています。

 

しかし介護職はやりがいがある一方で、人間関係や人手不足・労働条件などさまざまな問題点を抱えている職業です。とりわけ介護職をとりまく人間関係は複雑で、多くの介護職が人間関係に悩まされています。

 

本記事では介護職をとりまく人間関係とその実態、そして対策について解説します。介護職を志したり、人間関係に悩んだりしている介護職の参考になれば幸いです。

 

参考:公益財団法人 長寿科学振興財団「健康長寿ネット」

日本の超高齢社会の特徴 | 健康長寿ネット

 

【目次】

 

介護職をとりまく人間関係の特徴と悩む理由

 

公益財団法人の介護労働安定センターが令和3年度に実施した介護労働実態調査によると、「職場の人間関係」を理由に退職した介護職は全体の18.8%にのぼります。これは離職理由の第1位でもあるのです。

 

離職率は低下傾向にあるものの、多くの介護職が人間関係で悩んでいるといえるでしょう。このように介護職をとりまく人間関係はさまざまです。どのような特徴のものがあるか、悩む理由とあわせて確認します。

 

参考:公益財団法人 介護労働安定センター「令和3年度「介護労働実態調査」結果の概要について」

http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2022r01_chousa_kekka_gaiyou_0822.pdf

 

介護職同士

現場の最前線で利用者を直接ケアする介護職。同じ介護職だからといって、分かりあえたり摩擦がなかったりなどあり得ません。年齢や経歴・先輩・後輩・資格の有無・介護に対する想いなど、人それぞれ異なります。

 

介護はひとりではなくチームで行うサービスです。価値観の違いから人間関係にほころびが生じやすい関係といえるでしょう。

 

また介護職は女性が7割から8割を占めており、女性が多い職場です。極端に職場に女性が多い場合は、派閥ができたり妬みや嫉みが渦巻いたりしやすいといえます。

 

参考:厚生労働省「介護労働の現状」

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000071241.pdf

 

介護職以外の職種や上下関係

介護職として働いていると、よく耳にする言葉に「多職種連携」があります。多職種連携は介護職がほかの専門職と連携し行う、利用者のケアを指す言葉です。看護師・リハビリ職・福祉用用具の事業者・ケアマネジャーなどとの連携がそれにあたります。

 

多職種同士はそれぞれの専門的な視点から、ディスカッションを行いケア方法を考えていくものです。しかし「看護師は上・介護職は下」など、あってはならない職種の序列がみられる場合もあるでしょう。

 

また上司や部下との関係も、仕事をするうえでは切っても切り離せません。「相談しているのに上司が取り合ってくれない」「上司と部下の板挟みになっている」などの悩みはよく聞かれます。

 

利用者 

利用者なくして介護職は成り立ちませんが、利用者と一言でいっても当然ながら色々な人がいます。こちらに非がある場合は真摯に受け止め対応する必要がありますが、なかには過剰な要望や暴言・暴力などのハラスメント行為を行う人がいるのも事実です。

 

いくら過剰だと分かっていても、相手はお客様なのだからと我慢してしまったり認知症だから仕方ないと考えたりして、自分だけで抱え込んでしまう介護職も少なくありません。

 

介護職は対人援助職で、心を使ってケアする面も多い職種です。抱え込んで精神疾患を患ってしまう場合も少なくありません。

 

参考:厚生労働省精神障害の労災補償状況」

https://www.mhlw.go.jp/content/11402000/000955417.pdf

 

利用者の家族

 

利用者本人はもちろんですが、その家族との関係で悩む場合も多いでしょう。

 

生きてきた時代背景から、家族の多くは自分が介護をしなければならないと感じています。しかしそれができないため、介護サービスを使わざるを得ないジレンマを、少なからず抱えているのです。

 

そのため介護職を、自分の分身や召使いかのように思っている家族も一定数います。ときには無理難題をいいつけ、思ったように介護をしないと苦情をいう人もいるでしょう。こうなれば大きな問題に発展し、心労がたたる可能性も充分に考えられます。

 

 

介護職を取り巻く人間関係を良好に保つ方法

 

人間関係が複雑だと思われやすい介護職ですが、悩む必要はません。介護職として良好な人間関係を保つためにできる行動は、たくさんあるのです。

 

ここでは介護職が、人間関係を良好に保つ方法を紹介します。良好な人間関係を築き、本来の介護職の楽しさややりがいにフォーカスできるようにしましょう。

 

派閥からは距離をとり、噂話には参加しない

 

派閥ができやすい環境の介護職の現場。それらと適度に距離を保つのが大切です。どこにも属さず、誰とでも分け隔てなく接すれば、おのずと周囲の信頼を得られるようになります。また自分の意見も、忖度せずに言えるでしょう。

 

また噂話や悪口は、尾びれや背びれを付けて広がっていくものです。その瞬間は楽しく話をしていても、思わぬ形で相手の耳に入る場合もあります。その結果、最悪の人間関係になり兼ねません。

 

「あなたもそう思うでしょ?」など意見を求められても、同意しないようにしましょう。話を合わせるだけでも、損をする可能性があります。「私は分からない」とさらりとかわすのがコツです。 

 

利用者やその家族の話は一旦受け止める

 

利用者やその家族にも、さまざまなタイプがいます。ときには自分と合わないと感じる相手もいるでしょう。

 

まず前提として、利用者やその家族は困っているから介護サービスを利用しているのを忘れてはなりません。過剰な要望や行為に至る過程に、こうなる原因があった可能性があります。それを分析したり聞き取ったりして、然るべき対応をする必要があるでしょう。

 

これは介護職だけではなくチームの問題です。上司に相談したりハブ機能であるケアマネジャーに相談したりして、対応しましょう。

 

自分が職場の環境を変える

 

職場の環境を変えるために、自分が立ち上がる方法があります。働き手同士の人間関係では、声を挙げた最初のうちは煙たがられる場合が多いでしょう。

 

しかし、あなたと同じように人間関係に辟易している人は、少なからずいるはずです。会議などの公の場で声をあげるのが変化の第一歩となります。

 

また利用者やその家族との人間関係では、スタッフをカスタマーハラスメントから守る仕組みを導入できるように働きかけるとよいでしょう。これは厚生労働省も推奨しています。

 

カスタマーハラスメントになる前の正当な意見も、自然と拾い上げられる仕組みがおすすめです。その仕組みがあれば、スタッフも気持ちよく働けます。

 

参考:厚生労働省「介護現場におけるハラスメント対策」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05120.html

参考:マイナビ介護職へのご利用者のハラスメント対策をマニュアル化メグラスhttps://kaigoshoku.mynavi.jp/contents/kaigonomirailab/news/medicalnursingnews/20210519/

 

どうしても人間関係に耐えられなくなったら

 

さまざまな策を講じても、人間関係に耐えられなくなる場合もあります。そのときは絶対に無理をしないでください。

 

上司や同僚に相談したり、配置を変えてもらったり自分を守る行動を取りましょう。介護職の代わりはいますが、自分自身の代わりはいないのです。身体を壊しては元も子もないため、ときには休職や退職の選択肢も視野に入れておく必要もあります。

 

また組織内ではどうしようもないのなら、行政機関に相談するのもひとつの手段です。行政の介護保険課や労働基準監督署・地域の介護問題を引き受けている地域包括支援センターなどを活用しましょう。

 

参考:厚生労働省「地域包括ケアシステム」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/

 

ケアマネジャー・介護福祉士資格保有の筆者が体験した介護現場の人間関係

 

長年介護の現場に携わっている筆者も、人間関係には苦労したものです。同僚や多職種間のいざこざや、利用者とのトラブルもそれなりに経験しています。そのなかで特に印象に残っているのが、過剰になついてきた同性のスタッフです。

 

悩みの相談という理由で長文のLINEを毎日のように送られたり、駅で待ち伏せされて弁当を差し入れされたりという内容です。当時の私は彼女を無下にもできず、ノイローゼになりました。今でもLINEが苦手なのは、そのせいかもしれません。

 

上司に相談しても「あなたを慕っている証拠」だと最初は相手にされませんでしたが、必死の訴えが届いたのか私に異動の辞令が出たのです。私の異動をきっかけにパタッと連絡が来なくなり、そのうち彼女は退職したと風の噂で聞きました。

 

今となっては笑い話ですが、当時は相当悩みました。私のようにノイローゼにならないように、早めに対応ができるようにしておきましょう。

 

まとめ

 

介護職は、専門職同士が連携しチームでケアをする対人援助職です。そのため介護職をとりまく人間関係は複雑な傾向にあり、人間関係に悩む介護職も少なくありません。

 

しかし本来の介護職は、やりがいのある楽しい仕事です。おかしな人間関係によって、その担い手を失わないよう、介護に携わる一人ひとりがチーム作りを意識する必要があります。

 

またどうしても耐えられない場合は、自分を守る行動を取りましょう。そこにこだわらなくても、あなたの実力が発揮できる介護の現場が必ずあるはずです。

 

介護のお金って子どもが負担しなきゃいけないの?知らないと損する介護のお金事情

 

「親の介護の費用負担ができるか心配…」と考える人もいるでしょう。しかし、介護のお金を負担する余裕がない場合に利用できるサービスがあります。まずはこれらのサービスを知り、いざという時に活用できるように準備しておくことが大切です。

この記事では、介護でかかる費用、介護の負担が軽減できるサービス、介護が始まる前にやるべきことについて説明します。

 

この記事のまとめ

  • 介護では介護保険サービスの自己負担分、オムツなどの消耗品、医療費などの負担が発生する。
  • 子どもには親の面倒をみる扶養義務があるが、自分の生活が最優先。
  • 高額介護サービス費、特定入所者介護サービス費など介護のお金の負担軽減になる制度を活用できる。
  • 介護が始まる前に、親の財産を把握したり、どんなサービスを受けたいかなど確認するのが大切。

 

【目次】

そもそも介護に必要なお金とは?

親が要介護状態になれば、その分お金が必要になります。しかし具体的にどのようなお金がどれくらい必要なのか、はっきり分からないまま不安に思っている方も多いのです。

ここでは介護に必要なお金について確認します。漠然としていたものが明確になるだけで、きっと安心につながるでしょう。

 

 介護保険サービスの自己負担分

訪問介護やデイサービス・特別養護老人ホームなど、公的な介護保険サービスを利用する場合、利用者が料金の1割を自己負担します。それを介護保険の自己負担額といい、所得によっては2割や3割負担の場合もあるのです。

介護が始まった直後は、住宅改修や福祉用具購入などの介護保険サービスを使う場合が多くみられます。これらは一旦全額立て替える償還払いのため、一時的にお金が必要になるのです。生命保険文化センターが2021年に行った調査によると、一時的な費用は平均で74万円ほどとなっています。

また公的な介護保険サービスの自己負担分を含めた、月々の介護に必要なお金は平均で約8.3万円です。これらは自宅や入所施設といった介護を受ける場所や、要介護度によって変わります。自宅より入所施設・要介護度が高いほど、金額があがる傾向です。

 

参考:生命保険文化センター 「2021年(令和3年)度 生命保険に関する全国実態調査」https://www.jili.or.jp/files/research/zenkokujittai/pdf/r3/2021honshi_all.pdf

 

 消耗品代や日常生活費

介護には、おむつやリハビリパンツ・尿取りパッドなどさまざまな物品が必要です。使う人の状態にもよりますが、たとえ少額であったとしても長い目で見れば負担がかかります。

おむつ代の助成金を出している自治体もありますが、条件や支給方法もそれぞれで分かりにくいため、申請をせずに終わっている世帯も少なくありません。

そのほかには、状態に合った衣服や靴の用意・寝具を汚さないための防水シーツ・食事・定期的な理美容代などが必要です。

また認知症の場合、家にあるのを忘れて何度も同じものを買ってきたり、騙されて高額な商品を買ったり必要のないものにお金を払ってしまうリスクも伴います。

 

医療費

介護が必要になり介護保険サービスを使うためには、漏れなく医療費が必要です。要介護認定を受けるには、主治医の意見書が必要なため多かれ少なかれ病院にかからなくてはなりません。

また介護が必要な理由にもよりますが、要介護状態の方が病院にかかると送迎や付き添いが必要になる場合もあるのです。

診察代が薬代のほかに、タクシー代が必要だったり家族が行けない場合に保険外サービスで付き添いをお願いしたり、医療費以外にも通院にお金がかかります。

 

親の介護のお金は子どもが負担するの?

子どもには親の面倒をみる義務があると法律で定められ、これを扶養義務といいます。

しかし扶養義務があるからといって、必ずしも介護のお金を子どもが負担しなければならないわけではありません。経済的に余裕がない場合、お金の援助ができなくても罰せられるようなことはありません。

ここまで立派に育ててくれた親本人に「あなたの介護のためのお金をください」とはなかなか言いにくいでしょう。しかし「少しくらいなら良いか」と思って負担したら想像以上に長期間となり、負担が莫大な金額になる場合も考えられます。

介護はいつまで続くか分かりません。自分の生活を犠牲にしてまでお金を負担すると、共倒れになる可能性もあります。無理な援助は避け、別の方法を考えるのが賢明です。自分達の生活を守る選択をしましょう。

 

介護のお金の負担軽減になる制度

親の介護のお金を負担してもしなくても、親自身が高齢となればお金の管理も子どもが行わなくてはならなくなります。介護に必要なお金のなかには、お金の負担を軽減する制度もあるのです。

しかし制度自体を知らずに活用していないケースが多くあります。ここでは介護に必要なお金の負担を、軽減する制度などを紹介します。

 

高額介護サービス費 

介護保険サービスの費用は、所得に応じて毎月の負担の上限が決められています。この高額介護サービス費は、1カ月の間その上限を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。

住宅改修や福祉用具の購入費などは、高額介護サービス費の対象にはなりません。また食費・住居費・医療費なども対象外となっています。高額介護サービス費の給付を受けるには、市区町村の窓口へ申請が必要です。

 

参考:厚生労働省 「高額介護サービス費の負担額見直し」

https://www.mhlw.go.jp/content/000334526.pdf

参考:厚生労働省 「介護サービス情報公表システム」

https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/fee.html

 

特定入所者介護サービス費  

特定入所者介護サービス費は、特別養護老人ホームなどの介護保険施設などに入所し、所得が低い方を対象に食費や居住費の負担を軽くする制度です。

介護保険の施設サービスでは食費や居住費は自己負担ですが、自己負担分を超えた場合には介護保険から支給されます。特定入所者介護サービス費の給付を受けるには、負担限度額の認定を受けなければならないため市区町村の窓口に申請が必要です。

 

参考:厚生労働省 「介護サービス情報公表システム」

https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/fee.html

 

介護保険に関する税金の控除

税金の控除になるものもさまざまです。たとえば所得税や住民税と同様、介護保険料も社会保険控除の対象となります。また訪問看護や介護医療院などの医療系サービスは、医療費控除の対象になる場合があるでしょう。

寝たきりで治療上おむつの使用が必要な要介護認定を受けた者は、医師が発行するおむつ使用証明書があれば、おむつ代にかかる医療費控除が受けられます。

また申請により障害者控除対象者認定書を受けた要介護認定者は、障害者控除または特別障害者控除の対象です。

 

その他医療費の負担を減らせる制度

医療費が1カ月の上限を超えた場合、払い戻しを受けられる高額療養費制度があります。申請から約3カ月後の払い戻しのため、支払いが困難な場合は高額医療貸付制度を利用し8割ほどを無利子で借りるのも可能です。

また同一世帯において、医療費と介護保険の自己負担分が上限を超えた場合、超過分が払い戻される高額介護合算療養費制度もあります。

いずれも所得や年齢に応じて上限が決められています。一定条件を満たせば医療費が無料になる制度がある市町村もあるため、住まいのある役所に問い合わせてみるとよいでしょう。

 

参照:全国健康保険協会 協会けんぽ 「高額医療費貸付制度」

高額医療費貸付制度 | こんな時に健保 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp)

参照::厚生労働省 「高額介護合算療養費制度」

高額介護合算療養費制度|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

 

親の介護のお金を巡ってトラブルにならない方法

介護に必要なお金に関する情報を知っているだけでは、いざ介護が始まったときお金にまつわるさまざまなトラブルを回避できない場合があります。

ここでは親の介護のお金を巡って、トラブルが起きない方法を確認しましょう。

 

親に介護が必要になったらどうするか事前に家族間で話し合っておく

親が元気なうちに、介護が必要になったらどうするか話し合っておくのは非常に重要です。そのさいにどこから介護のお金を賄えばよいのか、親に確認しておけばいざ介護が始まっても焦る必要がなくなります。

介護が必要になったらどう生活したいか・最期はどう迎えたいかなど、お金以上に大切な親自身の意向も、このときに聞き取っておきましょう。

 

親のお金事情を把握しておく

事前に親のお金事情を把握しておくのがおすすめです。貯金がどれだけあるか・家のローンは完済しているのかなど、把握しておきましょう。

いずれは子どもが親のお金を管理しなければならなくなります。おかしなトラブルに巻き込まれないように、ある程度の認知症レベルになったらお金の管理は子どもがするなど、この時点で決めておくのがおすすめです。

認知症や寝たきりになり意思決定が困難になった場合も考えて、事前にできることをしておけば後々楽になるでしょう。

 

介護サービスについてあらかじめ調べておく

介護サービスについて予め調べるのも非常に重要です。できるだけ住み慣れた自宅での生活を継続するなら、家の近くの介護サービスを調べておきましょう。訪問介護などの介護保険サービスから、保険外のサービスまでさまざまあります。民生委員の確認もしておく必要があります。

どうやって調べてよいか分からない場合は、地域包括支援センターに確認するのがおすすめです。地域包括支援センターは、地域に住む高齢者の生活をサポートするための相談・支援窓口なので、適切なアドバイスをもらえるでしょう。

 

現役ケアマネジャーの筆者が体験した親の介護のお金問題

「父親のケアマネジャーを担当してほしい」

ある日事務所に電話をかけてきたのはAさんの息子さんBさんでした。BさんはAさんと離れて住んでいたため、どうしたらよいか分からず困っていたところ、たまたま目に留まった事務所の看板の電話番号に連絡したようです。

Bさんは県外に住んでおり仕事があるため、長い期間こちらに滞在するのは難しいとのこと。父親のお金事情も分からなかったため、限られた期間で口座などの確認や介護保険の新規申請・暫定での介護サービスの開始などを、私と一緒に行いました。

県外からすぐに駆け付けたり細々としたお金の管理を行ったりするのも難しいため、権利擁護支援団体を提案し契約していました。

県外の自宅に帰るとき「こんなにバタバタしてしまって、元気なうちから父と話し合っておけばよかった」と漏らした言葉が今でも印象に残っています。

このような場面を目の当たりにして、簡単な知識を得ておいたり、元気なころに話し合ったりしておくのがどれほど大切なのかが分かりました。

 

まとめ

増税・物価上昇などで生活が厳しいこのご時世では、親に介護が必要になっても費用を負担できない子ども世代も多いでしょう。子どもは親の面倒をみる義務があります。しかし経済的に余裕がない場合は、子どもが介護の費用を負担する必要はないのです。

またいざ介護が必要になった場合に焦らないよう、親が元気なうちに話し合いの場を設けておくとよいでしょう。さまざまな制度を活用しながら、親と子どもそれぞれの生活を大切にできるように行動するのが大切です。

 

まずは話だけでも聞きたいと思う場合は、ぜひ気軽に問い合わせてみましょう。話せば案外簡単に解決するかもしれません。

記名記事を掲載していただきました

引き続き、ケアマネジャー向け特化ブログ「自分、ケアマネ向いてる?」様に記事を掲載して頂きました。

 

いつもありがとうございます。

 

https://myhomeinhokkaido.com/reasons-quit-care-management-22125/

 

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